日記。

日々の徒然を書き留めてます。

インド旅行5-2

3/6(月)11:00〜
大きな音を立ててゆっくりと列車は動き始めた。このままどんどん加速する、と思いきやそんなにスピードは出ていない。山手線のほうが何倍も早いわ。しかし困った。インドの列車は時間通りに動かないと聞いていたが、このペースだとバラナシに着くのはおそらく真夜中。駅チカのホテルを予約しておいたが、真夜中のインドは未知なので早めに着きたい。f:id:gaku-diary:20230327071325j:image
ここでうだうだ頭を抱えてもしょうがないので、上段のベッドに上がり昼寝する。枕元にあるコンセントを使おうと思ったが既に誰かが使っていた。自分のところのを使えよ、と思ったがどうやらコンセントはここにしかないみたい。僕はモバイル充電器があるのでそこまで気にしなかったが、下のほうでこのコンセントを巡って言い争いしている声が聞こえてきた。静かにしてくんねえかなあ。
1時間ほど経って機内食が配膳された。自分でも驚きなのだが、この時点でインドのカレーが結構好きになっていた。2種類あるカレーのうち、肉の入っているほうは特に美味しく感じたので大事に味わって食べた。ベッドの上で少し食べづらかったが、快適さを求めすぎるのは良くないことだ。f:id:gaku-diary:20230327071424j:image
スマホの写真を見る。日記を書く。駅で買った本を読む。寝る。何分かおきにあたりを漂うおしっこの匂いに顔をしかめる。これらを繰り返しているうちにかなり時間が経っていた。人は何か新しいことをしている時には時間の進みが遅くなると聞いていたが、この時は旅行中だというのに早く感じていた。ただこれも曖昧な感覚で、インドにいる間は時間の進み具合がよく分からない。あっという間に1日”だけ”が経っていた。こう言ったほうが1番しっくりくる。
だいぶ近づいて来たと思い、オフラインでも機能するマップアプリ(海外旅行を想定して作られたもので、目的地の周辺マップを予めダウンロードする必要がある)を開いたがまだ遠かった。油断してもう一眠り。誰かに起こされて飛び起きると家族連れのヒゲモジャ男が目の前にいた。「バラナシ!?」と聞くと、『そうだ、急げ!』と。多分、この時生まれて初めて自分の口から”自然”に「オーマイガー!」と出た。
ごちゃごちゃしたリュックを前に抱え、急いで列車から飛び出した。久しぶりに吸う外の空気はぬるく、臭かった。マップを見ると確かにバラナシ。時刻は12時30分。野良犬が元気に横を走り去っていった。f:id:gaku-diary:20230327071332j:image