日記。

日々の徒然を書き留めてます。

インド旅行5-1

3/6(月)08:00〜
朝8時に起床。昼間は行動+ドミトリーなので必然的に夜ふかしはできなくなる。生活習慣が改善されて体の調子も良くなったのか、インドに来てからというもの1回たりとも腹を下していない。なんなら行く前のほうが緊張して腹を下していたまである。
今日は午前11時にデリー駅を出発し、ガンジス川で有名なバラナシへ向かう。なんと列車で約12時間だ。地図で見てみるとそんなに遠く感じないが、実際は東京から函館くらいの距離があるらしい。改めてインドという国の大きさを実感した。
彼女にLINEした後はゲストハウスの人たちに簡単に挨拶を済ませ、少し増えた荷物を背負う。しばらく行った先で大麻を道端に置くように捨てた。インドでは駅に入るだけでも手荷物検査が必要だ。ゲストハウスの人はザルだと言っていたが、万が一見つかったりして足止め(足止めで済めば良いほうだけど)されるととてつもなく面倒くさいことになりそうなので、泣く泣く4000ルピー相当の葉っぱを放棄した。それに、僕は有給を使って旅行している身だ。例え道中何があろうと、帰りの飛行機にだけは絶対に乗らなければならない。
デリーとも今日でお別れ。未練はない。1時間前には駅に到着し冷たい床に寝転ぶ。もはや床で寝ることをなんとも思わなくなってきたな。自分は我の強いタイプだと思っていたけど、周囲に合わせることもできると知った。
まだ時間もあるので駅構内を散策。だだっ広いだけで、めぼしいものは特に無い。売店で本が売られていたのでオススメを聞いて購入。英語の長文とか嫌いだったけど、ネットの使えない今こそ読めるのではないかと期待していた。f:id:gaku-diary:20230326075709j:image
時間になっても電光掲示板に乗るべきホームがなかなか表示されない。内心かなり焦ったが、もし乗れなかったら飛行機で向かうか、それができなかったらさっき出ていったゲストハウスにまたお世話になりに戻るか、意外と冷静に考えていた。もし集団で行動していたら僕は決断を他の人に任せるタイプだが、今は全て1人でこなさないといけない。大変だと思う反面、ランダムに発生する情報を素早く処理する脳の使い方に高揚を覚えていた。って、あ。これ居酒屋バイトでドリンクを作る時と似ている。
駅内を走り回った挙げ句なんとか該当ホームを発見し、滑り込むように乗車した。今日乗るのは寝台列車で僕は上の段だ。まだ寝る時間でもないので、乗客は例え取ったチケットが上の段だろうと下のベッドに2人で腰掛ける。いつ移動するのかは、ここは日本人お得意のその場の空気感で判断だ。f:id:gaku-diary:20230326075750j:image
間もなく列車も動き出す頃、両手で札束を抱えた老婆が通路からこちらを見てきた。身なりからしてダリットのようだが、手に持っている金額がそれらしくない。こちらを見ているということはマネーを欲しているのだろう。僕が判断に悩んでいると、向かいで前の席に座っていた小綺麗なおばあさんが『お金ですよ』と教えてくれた。ああ、やっぱり。ここで逡巡していても拉致があかないので財布から50ルピー札を取り出して老婆に与えた。すると、周りの3人も僕と同じようにそれぞれお金を与えた。少し驚いた。デリー市内で会ったダリットは全員から無視されていたから、本当にいない者として扱われていると思っていた。しかし今はこうして全員からお金をもらえている。おそらく”可哀想な人達”との共通認識はあるのだろう。昨日の出来事はショックだったけど、少しは希望が持てそうだ・・・いや、にしてもあの婆さん、この通路だけでいくら稼いだんだろう。