日記。

日々の徒然を書き留めてます。

インド旅行4-2

3/5(日)12:00〜
体力も充電できたことだし外に出るか。動物園に行こうと思った。入り組んだ路地を抜けて開けた空間へ。適当なところでリキシャを呼び止め行き先を告げる。「How much」『50』へっ?やっす。僕が行こうと思った動物園は昨夜降り立った駅の近辺にあった。昨日ここまで来るのに合計で1000ルピー払ったのに、たった50ルピーで行けるのか!?本当に、人によって値段はマチマチだ。それにしてもこのドライバーは明らかにカモである僕を前にしても正規料金を提示してきた。ミクロな視点でのいわゆる”いい人”の可能性が高い。僕の予想は当たっていて、他のドライバーが割り込みやスピード重視の運転をしていたのに対して、この人は急発進や急ブレーキすることなく、なんなら道を譲ることも多々あった。クラクションも1回も鳴らさなかったんじゃないかな。昨日会ったカーンと同じ匂いがする。結局、そのドライバーは安全第一で僕を現地まで運んでくれた。そうそう、これだよこれ。金額を考えることなく淡々と自分の仕事をこなす。この人は自身の内的報酬が確立しているのかもしれない。そうなると、今度はこちら側からムクムクと感謝の気持ちが湧いてくるってもんだ。「You are a great driver!」と言い、僕は提示された10倍の額を支払った。相場なんか知るか。自分が払いたい分、払える分だけ払うわ。その人は戸惑いつつも、最後は泣きそうな顔で感謝してくれた。今度は僕がその人にとっての”いい人”になれたのかもしれない。日々色んな人間と接するサービス業をしている人にとって、良い人もいる、と信じられることはきっと救いになるはずだ。・・・このエピソード、道徳の教科書に載んねえかな。
いざ動物園へ。しかしどこを探してもチケット売り場が見当たらない。はて?と思っていると1つの看板にたくさんのインド人が群がっているのに気付いた。ひょっとして休園日か?近づくと、なんとオンラインでのチケット購入方法が提示されているではないか。しかもよく見るとインド国内の電話番号が必要だという。これ外国人入れる気ねえだろ。分かりやすく落胆してみた。ていうか紙のチケットを発行しないとは・・・IT大国の片鱗を見せつけられた気がする。
ここにいても日焼けするだけなので、適当にリキシャに声をかけ、近くのWi-Fiが使えるレストランへ運んでもらうことにした。今度のドライバーは頭にターバンを巻いているヒゲモジャの人だった。外見的特徴からしシク教徒だろう。シク教徒は仕事熱心でお金もちが多いと聞く。あなたもそうなの?顔色を伺っていると振り向きざまに早口で何やら言われた。ハッ!ここで適当にイエ〜スとか言ってるとまた変なところに連れて行かれる!そう思い、今度はちゃんと聞き返した。内容は『1500ルピーでデリー市内を案内してやる。どうだ?』だった。あっぶね。丁重にお断りさせていただこう。しかし思いの外しつこい。何度も断っているのに引き下がらない。これではいつまで経ってもレストランに着かないではないか。終いには懇願してきた。『頼む、チャンスをくれ!』なんて言われても困る。ひょっとして怖い人に追われているのか?『Please!』「No!」『Please!』「No!」デリーの昼は今日も賑やかだ。